半導体

SiCパワーモジュール(650V)：STMicroelectronics製 (Tesla Model Y 2023年型搭載) 構造解析レポート


モジュール外観	搭載SiC MOSFET パッケージ	搭載SiC MOSFETチップ

レポート概要

　Tesla Model YはSUVタイプのBEV(バッテリEV)で、2023年型モデルにはRWD、Long Range(AWD)、Performance(AWD)の3種がラインナップされています。航続距離は605km、最高時速は217km/hです。　

本レポートはTesla Model Y Long Range(AWD)に搭載されているSTMicroelectronics製SiCパワーモジュールについて、下記を内容とした構造、材料解析レポートとなります。

(1)モジュール構造解析

(2)SiC MOSFETチップの平面、断面構造解析

(3)過去に解析を行なったTesla Model 3(2017年型RWD)搭載のSiCモジュールとの比較

製品仕様・特徴

・Model Yのモータ出力 : 378kw (フロント : 158kw, リア : 220kw)　

　※Model 3(2017年)のモータ出力(リア) : 211kw (推定)

・2 in 1 Half-Bridge モジュール（STMicroelectronics製のSiCパワーモジュール）

　※Long Range(AWD) リア側インバータ搭載品

【 2017年搭載品からの変化点】
・チップ上層リボンワイヤ～チップ間の接合部材（半田）の変更
・SiCチップとダイパッド間の接合部材（ダイアタッチ材）、絶縁基板～冷却器間の接合部材の変更
※SiC MOSFETチップはTesla Model 3(2017年型RWD)に搭載されているチップと同世代品が搭載